卒業生メッセージ

MRという仕事

児玉 遊 さん

2002年3月 環境生命科学科(現応用生命科学科)卒業 (環境応答生物学研究室、現環境応答植物学研究室)
2002年4月 山之内製薬(株)入社
2005年4月 アステラス製薬(株)に社名変更(山之内製薬(株)と藤沢薬品工業(株)が合併)

 私の仕事は、医薬情報担当者(MR)として、医師や薬剤師の先生方に日々面会し、自社製品の有効性と安全性の情報を提供をしております。このように書くと就職活動の企業説明会でも良く耳にする内容だと思いますので、少しだけ実際の日々を書いてみたいと思います。

 MRの仕事は、上にも書いたように情報提供活動が主であることは間違いありませんが、あくまでも営業です。どの会社もそうですが、MRの属する部門は、開発や研究ではなく「営業本部」です。ですので、日々、計画の進捗率に追われています。ノルマという言葉はありませんが、「計画」という名のノルマがあります。

 また、疾患の啓発や自社製品の普及を行うために、研究会・講演会を実施しています。研究会・講演会は、10人程度の小さなものから100人以上の規模のもの、時には全国の先生方に集まって戴き、1000人規模の講演会を実施したりします。これらの研究会・講演会の準備などもMRの仕事になります。(1000人規模の講演会は、本社が担当しますが。)

 2012年4月より、MRを取り巻く環境が大きく変化してきています。製薬業界として、接待に対して厳しい自主規制を敷くことになりました。これにより、接待の回数が大幅に減りました。休日のゴルフもかなり数が減っています。営業をする上での大切な武器が無くなってきていますので、仕事の仕方を変えなければいけない時期に来ています。MRは医療の一翼を担う者だという意識を持ち、医師・薬剤師から必要とされる人材になることが求められていると思います。
 
 やりがいは、自社製品が患者さんのお役に立てたことを医師、薬剤師の先生方からお伺いしたときに感じます。「自分が宣伝した通りの症例に先生がご処方して下さり、実際に症状も改善し、患者さんの喜びの声をお伺いする。」これが一番の喜びだと私は思っております。

 先程も書きましたが、MRは営業ですので、全ての患者さんに自社製品を勧めたいところでありますが、その症例毎に薬剤を勧める必要がありますので、時には他社製品をお勧めすることもあります。ですので、自社製品のみならず他社製品の特徴も勉強していないといけないのが、MRです。勉強は、毎月行っています。各営業所単位で集合研修を実施しており、合計で月に約2日間は勉強に充てることになります。

 生命科学部で勉強した遺伝子に関する知識や有機化学・無機化学などの知識は、いまでも役に立っています。最近は研究が進み、薬剤が体の中でどのように作用しているのかが詳細に解明される時代になりました。細胞内のDNAに対してどのように作用しているのかを勉強することも増えてきました。学生時代に得た知識が活かされているように思います。

 これからMRを目指される学生の方もいるかと思います。「MRはやりがいのある仕事である」と私は感じています。是非、一緒にMRとして医薬品を通じ患者さんの健康に貢献していきましょう。